長い長い予定表 (3)
理想の家族 私の知人で郊外の一戸建てに住んでいた人がいました。Fさんは私の大学の大先輩で、就職活動中のOB訪問でお世話になりました。結局、その会社は2次面接で落とされてしまったのですが、Fさんにお礼の電話をすると、「残念会をやろう」とご自宅へ招待されたのでした。 ご夫婦と小学生の男の子二人。庭付きの一戸建てを訪れた私は、正直羨ましいと思いました。当時、父の事業が破綻目前であったことから、家の売却も考えなければならなくなっていた時期でした。 Fさん宅は、都心から電車で1時間半以上の距離でしたが、バブル真っ盛りの頃に家を手に入れようとすると、通勤時間を犠牲にしなければ、普通の会社員が買えるような物…